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2017年7月5日水曜日

音楽 : VELVET UNDERGROUND & NICO / THE NOTHING UP TIGHT


VELVET UNDERGROUND & NICO / THE NOTHING UP TIGHT (3CDR)

ヴェルヴェッツ&ニコの唯一の完全版ライブ音源として知られる1966年のコロンバス公演、そしてあのファースト・アルバム・レコーディングのセッション後に製作されたアセテート盤からの別ヴァージョンを、いずれもマスター・クオリティーにてカップリング収録した、まさにVU&NICO「バナナ・アルバム」時の歴史的記録音源アイテム!
まずライブ音源は1996年11月初旬に行われたオハイオでのショート・ロード・ツアーにおける、11月4日コロンバス公演の模様を、オープン・リール・マスターからのダイレクト・ソースにてコンプリート収録。過去コンプリートにはインプロ・パートのみを収録した不完全ものや、近年にはデジタル・リマスタリングで加工されたソースも流通している中、こちらは1997年にアメリカのVUファンクラブが、当時の録音者が所有しているオープン・リール・テープを借り受け、そこから流出したソースを使用。もともと本公演は、アンディー・ウォーホル公認の元でオープン・リール・レコーダーを持ち込んでレコーディングされたもの。そしてその録音者がハーフ・オフィシャル盤として通販のみの自主制作LPレコードとして、インプロ・パートのみを収録した「1966」をリリース。その後今度はファースト・アルバムのヴォーカル・ナンバーのみを収録したLP「Down For You Is Up」もリリース。そのような経緯の中、今回のリール・マスターからダイレクト収録したオリジナルかつ全長版となる音源は、ベスト・クオリティーであり、曲間のセッティングの様子やMCなども一切カットもなく、分断されていたライブ構成も明らかになり、ニコを加えた貴重な当時のセットリストをそのまま体験出来ることに。そしてそのライブ構成は最初と最後にどちらも30分に及ぶロング・インプロゼーションをメインとし、その間にファースト・アルバムのナンバーを挟むというような形になっており、やはり最大の聞きどころはこの録音者によりタイトルが付けられたという長尺インプロゼーション2曲。まさに楽曲として成立する以前のVUの原点と言えるパフォーマンスで、このようなインプロが細胞分裂を起こし、後の作品に反映されることになったのかと。尚、このインプロにはヴォイス・パフォーマンスでニコも参加しているものの、このあたりからルーとケイルがニコの不必要性を訴えていたのが垣間見れるアンバランスさも要チェック。そしてニコのヴォーカルが聴けるファースト・アルバムの曲のライブ音源は、やはり必聴。またオフィシャル「The Velvet Underground Peel And Slowly See Box Set」に一部この日の音源は収録されているものの、部分的なインプロ・パートと比較しても、こちらの方が、オープンリールとステレオ・マイクにより公式レコーディングされているのでクオリティーは数ランク上。
そしてDisc:3には、1966年4月の「バナナ・アルバム」のセッション後となる4月25日に製作されたアセテート盤からの、全曲別ヴァージョンとなる9テイクを収録。このアセテート盤は当時2枚しか作成されておらず、その後どのような経緯を辿ったかは不明ながら、2002年の9月ニューヨークのフリー・マーケットで発見され、そしてネットオークションeBayで、このレコードが出品され、1800万円で落札され話題となったもの。古いアナログ盤からのCD起こしのため、多少のスクラッチ・ノイズもあるものの、どの曲も完全別ヴァージョン&別ミックスで、全体的な印象は、こちらの方が暗くてラウド。中でもテンポが速く高揚感不足の"Heroin"や、さらりとした"Venus In Furs"、約2分長い"European Son"など3曲は全く異なるヴァージョン。また他の曲もすべて別ミックスによる全9曲で”Sunday Morning”と”There She Goes Again”は未収録で曲順も全く違うものゆえ、これこそがメンバーたちが望んでいた「バナナ・アルバム」だったかと思うと感慨深いものが。

DISC ONE: 01. Melody Laughter (28:25) 02. Femme Fatale (3:42) 03. Venus In Furs (4:53) 04. The Black Angel's Death Song (5:28) 05. Lou Says (0:37) 06. All Tomorrow's Parties (6:46)

DISC TWO: 01. I'm Waiting For The Man (4:31) 02. Heroin (8:57) 03. Run Run Run (8:51) 10. The Nothing Song (31:58)
[Recorded at Valleydale Ballroom, Columbus, Ohio, USA 4th November,1966]

DISC THREE : 01. European Son 02. The Black Angel's Death Song 03. All Tomorrow's Parties 04. I'll Be Your Mirror 05. Heroin 06. Femme Fatale 07. Venus In Furs 08. I'm Waiting For The Man 09. Run Run Run
[Recorded at Los Angels Studios April – May, 1966]
Lou Reed – Lead Guitar, Ostrich Guitar, Vocal / John Cale – Piano, Electric Viola, Bass / Maureen Tucker – Drums, Percussion / Sterling Morrison - Rhythm Guitar, Bass / Nico – Chanteuse, Vocal


(Joe's Garage)

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