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2014年4月28日月曜日

書跡 : 福永武彦ー愛の試み・愛の終り


「愛の試み・愛の終り」   1958・3・30  人文書院  240円
文功社・B6判・紙装・カヴァ・帯・207頁

毎日ライブラリー『戀愛と結婚』の一部として57年に執筆した『失はれた愛』を『愛の終り』と改めて、『愛の試み』に追加して一本とする。また、「挿話」として章の間に収められていた短編を、「挿話集」として後ろに纏める。その際、新しく短篇を1篇追加。
「序」58年1月,カット 深沢紅子
(福永武彦研究会)


「愛の試み 愛の終り」特製版  限定30部 1959・5・20
人文書院 400円 内外印刷・B6判・厚紙に茶和紙貼装,丸背革・函・番号入・207頁 カット:深沢紅子

1958年3月に刊行された同書元版の特製30部本。
「序」の文末に「『愛の試み 愛の終り』はここに第三刷を發行することになつたので、この機會に装幀を改め、かつ限定三十部の特製本をつくることにした。つまり作者にとつてこの小冊子が氣に入つてゐることのひとつの證據である  一九五九年四月」という追記がある。

稀少度、価格、人気ともに福永本中で上位にある稀覯本。昭和30年代までに作製された限定本は、昭和40年代、50年代の限定本ブームに乗って営利事業として造られた多くの限定本とは、本としての「格」が異なる。 内容に合った清楚で牽牛な造りは納得だが、しかし、せっかくの30部本なので、深沢紅子のカットは印刷でなく肉筆が望ましかった。 画像は、表紙と背と奥付け。
(福永武彦研究会)


「愛の試み 愛の終り」 異装版の重版 
    1967・12・30 人文書院  280円
    B6判・紙装・カヴァ・207頁

 *同書には、大別して元版・異装版(カヴァ白色)・新装版(函付)の3種がある。刷数表示が、異装版・新装版とも「重版」とだけ記されているので、(元版から通しての)正確な刷数がわからない。
(福永武彦研究会)

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